あるある症候群

人知れず埋没してしまっている『あるある』たちを見つけ出してやらずにはいられない欲求が抑えきれない病気。

芝生?クラピア?ティフブレア?TM9?グランドカバーの選び方

「庭には芝生を敷きつめるの。」

 

こんにちわ、RRです。

今回は、庭のグランドカバーに省力型、省管理型の高麗芝「TM9」を選択した話です。

 

「庭、芝生にしようと思うんですよー。」

「えーっ!?大変だよ。芝刈りしなくちゃいけないし、すぐ雑草が生えるよー。やめといたほうがいいよ。」

「あ、ああ、そ、そうですよね・・・。」

 

あるあるやね。

庭のグランドカバーを選ぶとき、庭=芝生のイメージはとても強力で、まっさきに有力候補として登場してきます。

ただ、美しい芝生を維持していこうと思うと、たいへんな手間がかかるようです。

 

あなたも周りに相談すると、

「(おいおい、また出たよこういうやつ。素人はこれだからよ。庭といえばすぐ芝って、脊髄反射かよ。それともおまえは単細胞生物か?無理、無理。お前なんかに育てられるわけないから。今は新築に浮かれてて、できると思ってるのかなんか知らないけど、どうせ三日坊主で、草ボーボーになるに決まってるんだよ。草不可避だよ。)やめといたほうがいいよ。」

と、まず否定されるでしょう。

確かに、思い付きで芝生にしようと考えた場合、想像以上にやらなくてはいけないことが多かったり、雑草もまったく生えてこないわけじゃなかったり、思っていたのと違うよ、、、と愕然としてしまうかもしれません。

あるあるやね。

どれもこれもすべて、もうここまでの流れ全部、あるあるやね。

じゃあ、どうすればいいの?という話ですが、まずは、敵を知ること。

高麗芝を例に、芝の管理の内容を簡単にチェックしてみましょう。

 

  1. 芝張り:第一関門。地面を耕し、トンボで地面をならし、よく売ってる30㎝×30㎝程度のマット状のものや、ロール状のものを張りたい場所に敷きつめる。ベタ張り、目地張りなど、張り方には流儀があり、完全被覆までにかかる時間が異なる。びっしり敷きつめるベタ張りが最も早いが、最も芝の量が必要。敷きつめたら目土を入れる。自分でやろうとすると意外と大変。いやまじで。
  2. 潅水:夏は毎日やりましょう。意外と地面にしみ込んでいかないので、たっぷりじっくりやりましょう。暑い日中は避けて、朝と夕方に。
  3. 施肥:生長期には2か月に1回程度。
  4. 芝刈り:ちゃんとやるなら、生長期には週1回!意外と多いです。芝刈り機必須。
  5. 除草:意外と生えてくる。こまめに抜き取る。芝だけ枯れない除草剤もある。
  6. 虫、病気対策:ヨトウムシ、コガネムシの幼虫、梅雨時期の病気など、意外とダメージを受ける。
  7. サッチング:芝の間に詰まった刈りカス(サッチ)を、熊手などでかき出す。通気性を良くして生長を促す。ほっておくと病気の原因に。年に数回程度だが、意外と大変な労力でへとへとになる。サッチング用替え刃が用意されている芝刈り機もある。
  8. エアレーション:踏み固めなどで固くなってしまった地面に、スパイクなどで穴をあけて、通気性を良くして生長を促す。意外と大変。
  9. 目土入れ:芝張り、サッチング、エアレーション後や、地面がデコボコのときなどに行い、芝の足場を作ってやる。意外なことに、やり続けると、どんどん地面が高くなっていってしまう。

 

ここまで聞いて、ほとんどの人が「あ、やっぱりムリ!」となります。

 

「知れば知るほどハードルが上がっていく。」

 

意外とあるあるやね。

ちなみに、高麗芝は冬には地上部は枯れて茶色くなってしまいます。

冬も緑を保ちたい場合は西洋芝ということになりますが、病気などトラブルが多く、プロ向けのようです。

 もうため息しか出ませんね。

でもあきらめる必要はありません。

芝に代わるグランドカバープランツはたくさんありますし、 ズボラなあなたのために、頭のいい人たちが良いものを開発してくれています。

科学技術バンザイ!\(^o^)/

 できる限りメンテナンスフリー、背丈が低く芝生のように靴を濡らさずに歩ける、などの条件で調べてみると、一長一短ありながらも、だいたい次の3つが候補として浮かび上がってきます。

いわゆる最強グランドカバーです。

 
1.クラピア

リッピア(ヒメイワダレソウ)の改良品種。生長スピードが速く、すぐに地面を完全に被覆してくれるので、雑草が生えにくい。

草丈は極めて低く、さらに刈り込みや踏圧を与えてやることで、芝生に負けない密なグランドカバーに仕上がる。

しかもかわいらしいお花がびっしりと咲いてくれるというおまけ付き。

ただし、芝の10倍ともいわれる恐ろしいほどの増殖スピードゆえ、壁を作らなければどこまでも果てしなく広がっていく。植えてはいけない植物リストにも顔を出すほど。諸刃の剣。

ただ、種ができないので、ちょっとした壁さえあれば制御可能。

主にポット苗で販売されています。

1平方メートル当たり4ポットが理想的な植え方のようです。

 

芝と違って雑草対策が大変そうと思われがちですが、アージランという芝以外だけ枯らす除草剤に耐性があるので、もし雑草が生えてしまい抜くのがめんどくさくなってもこれを使えばへっちゃら。

 

2.ティフブレア

東南アジア系のムカデシバ(センチピードグラス)の改良品種。 

他の植物の生長を抑制するアレロパシー作用があるとされ、あぜ道の緑化などに利用されるなど、ほったらかし系グランドカバー。

主に種で販売されています。

種からの栽培ゆえ、初期の生長スピードが比較的遅く、雑草の侵入を許してしまいがち。

それでも雑草ごと芝刈りしてしまえば、芝刈りのたびに雑草が減っていくという、なんとも夢のある植物です。

田んぼのあぜ道緑化に利用されるほど、ほったらかしでさまになるグランドカバーです。

葉っぱがごわごわなのと、種をアリに持ってかれてしまうのがデメリットでしょうか。

 

3.TM9

省力型、省管理型の高麗芝。トヨタ自動車開発品種。

草丈が普通の高麗芝の半分以下に抑えられているため、芝刈りの回数が半分以下でも何とかなるという夢のある芝。

特徴は春先や秋口などに出てくる穂。これを刈り取ってやらないと、まれにこぼれ種から先祖返りした背の高い芝(普通の高麗芝)が生えてくることがあるという仕掛けが施されています。

 

www.rrsyndrome.com

 

どんなに、「これなら芝刈りなんかしなくても平気そうだな。いいや、ほったらかしにしよう。」と決め込んでいるようなズボラな人でさえも、この穂がいっせいに出てくるのを見ると、「あ、せっかくのお値段2倍のTM9が普通の高麗芝になってしまう!芝刈りしないと!」と芝刈りがしたくてうずうずしてしまいます。

そうです。M9は人を操作するのです。

欠点と見せかけて、しれっとこんな仕掛けを組み込むなんて、、、。おそるべしトヨタ

ロール状のものもあるようですが、主に約30㎝四方のマット状で販売されています。 

 

いかがでしょうか。

安易に普通の芝生に決めることなく踏みとどまって、よく調べてよかったなと思ったのではないでしょうか。

3つともとても優秀なグランドカバー植物です。

 

ただ、この3つの最強グランドカバーには2つの共通する欠点があります。

1つは、冬は地上部が枯れて茶色くなってしまうこと。

 

www.rrsyndrome.com

 

もう1つは、販売されている形態に違いはありますが、説明書通りの量を植え込み、種まきすると、一般的な高麗芝の約2倍ほどのお値段になってしまうこと。

 「良いものは高い。」

 あるあるやね。

仕方ない。

ただ、圧倒的に管理が楽なので、お値段以上に「時間」が還元されます。

時間をお金で買う感覚です。

あなたも人生経験を重ねてきて、時間の大切さ、貴重さに気づいていると思います。

 「時は金なり。」

あるあるやね。

じゃなくて、ことわざやね。

 

自分は、どうしても芝生感がほしかったので、TM9を選択しました。

草丈は想像以上に抑えられて、芝刈りなんてしなくていいのではないかと思うほどです。

でも一応1か月に1回ほどはやるようにしています。

なんだかんだ楽しい時間です。

見た目には伸びてるように見えなくても、刈りカスは思った以上にどっさり出ます。

普通の高麗芝だと刈りカスは2倍以上出るはずですから、ぞっとします。

雑草は、TM9が密になっている所にはほとんど生えません。

TM9に隙間のある所は比較的生えやすいようですが、たまに手で抜けばそれで済む程度です。

景観もすがすがしいし、砂ぼこりは出ないし、夏は照り返しがなく涼しい気がします。

冬は茶色くなってしまいますが、これも季節感があって良いものです。